子どもがいつも
「ゆーちゅーぶ、みせて~!」
と言うので困っています。
忙しいときにYouTubeを見せてしまっている私が悪いのですが・・・やめさせようとするとギャン泣きです。
ふむふむ。そのお悩みよ~くわかります!そして、良い解決策がありますよ~!
ということで、みなさまこんにちは!
保育士で、モンテッソーリ教師で、教育学士のさちこです!
園の保護者の方や、子育て中の友だちからよく相談されるのがこの
子どもとYouTubeの付き合い方
についてです。
家事で手が放せないときや、大人しくしていてほしい外出時など、ついついYouTubeに頼ってしまうこと、ありますよね。
多くのお父さん、お母さんが悩んでいることなので、ご自分を責めないでください!
今回は、
「YouTubeをやめさせたい!」
と思っている保護者の方へ向けて、実際に効果があった解決策をご紹介します!
目次(クリックしてジャンプ)
よくある解決策
実際に効果があった解決策をご紹介する前に、よくある解決策もご紹介します。
- スマホの充電がないと嘘をつく
- スマホがなくなっちゃったと嘘をつく
- お菓子やアイスをあげる
- テレビを見せる
こういった方法は一時的には効果があるかもしれません。
しかし、例えば、嘘をついている場合、子どもはその時は気付かなくても、いつか絶対に気付きます。
そして気づいたとき、「信頼していた親に騙された」というショックを受けると同時に、「大人は噓をつくんだ。」と感じ、大人の言うことを素直に聞き入れることが難しくなってしまうかもしれません。
また、お菓子やアイスをあげる、テレビを見せるといったように他の楽しいことで釣るといった方法もよく聞く方法のひとつです。
お菓子やアイス、テレビなどは、依存性・中毒性があるものなので、簡単に子どもの注意を引くことができますが、「YouTube」から「他の良くないもの」に関心が移っただけなので、根本的な解決にはなっていません。
子どもの気をそらすなら、絵本を読む、他のおもちゃで遊ぶ、お散歩に行くといった方法がおすすめです!
それでは、私の経験上実際に効果があったものを紹介します。
効果があった方法① 徹底したルール作り
「子どもがYouTubeばかり見て困っている」
という相談を受けたとき、まずお伝えするアドバイスは
「お子さんと一緒にルールを作りましょう。そして、それを絶対に守りましょう」
ということです。
おすすめとしては
- 1日「15分だけ」「30分だけ」といった時間的な制限をする
- 「1日に見る動画はひとつだけ」といった数的な制限をする
- 「土日だけ」「保育園がお休みの日だけ」といった場面の制限をする
というように、子どもにとってもわかりやすく、親にとっても判断がブレないものが好ましいです。
たとえば、
「ママが良いって言ったときはいいけど、やめてって言ったらやめてね。」
というようなルールだと、親のさじ加減で、いつまでも見れたり、逆にほとんど見られなかったりするため、子どもは混乱してしまいます。
そしてその混乱が、「いやだぁああ!まだ見る~!」に繋がってしまいます。
そして、この方法を実践する際には3つの注意点があります。
1.ルールは守れる範囲で設定すること
2・子どもになぜルールが必要なのか理由を説明すること
3.何があってもルールを守ること
1つめの「ルールは守れる範囲で設定する」について
例えば、「YouTube 禁止」というルールはとても分かりやすいものです。
しかし、今まで何かあったときにYouTubeに頼っていたという場合、ルールを守れない場面が絶対に出てきます。
ルールが守られなかった場合、子どもは「ルールは破ってもいいんだ」と誤って認識してしまうため、現実的に無理のないルールを設定する必要があるということです。
次の「なぜルールが必要なのか理由を説明する」というのは
ルールを作る際、例えば
YouTubeをずっと見てたら目が悪くなっちゃうってお医者さんに言われたんだ。
YouTube見てたら○○ちゃん(子ども)とお話しする時間が無くなって寂しいな~
といったように、
なぜ、YouTubeをずっと見てはいけないのか
なぜ、ルールをつくるのか
その理由を説明し、子どもに納得してもらう必要があるということです。
納得感があるのとないのでは効果が全く変わってきます。
3つ目の「何があってもルールを守る」というのは
- 終わりにしようとすると泣き止まないから仕方なくYouTubeを見せる
- 「今日だけは特別だよ」と例外をつくる
といったことをしないということです。
これでは、子どもではなく、大人がルールを破っていることになります。
「子どもがかわいそうだから、今日はもう少しYouTube見せてあげてもいいかな」
「早く泣き止んでほしいからYouTube見せよう」
と思ってしまう気持ちはとてもよく理解できますが、これをしてしまうとすべてが台無しです。
十分注意しましょう。
効果があった方法② まずは親がやめる
「ルールを一緒に決めて、守る」方法を実践していただくと多くの場合、状況が改善したと報告をいただきます。
しかし、時々
「ルールを決めて守っているのですが、頻繁にYouTubeを見たがるので、こちらが疲れてしまいます。」
というコメントをいただくこともあります。
このとき私がお聞きしているのは
「お父さん、お母さんのスマホ利用状況はどうですか?」
ということです。
子どもは大人の言動を本当によく見ています。
お父さんやお母さんがよくスマホをよく使っている場合、子どももスマホに関心が高くなる傾向があります。
大人がダイエットをしていても、おいしそうなケーキを見たら食べたくなるように、子どもも、だめだと言われていても、スマホを見たらYouTubeが見たくなるものなのです。
スマホは良くないってわかってるけどなかなかやめられない!
という場合はぜひこちらの本を読んでみてください。
スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?
うつ、睡眠障害、学力低下、依存症……最新の研究結果があぶり出す恐るべき真実。
教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラー、日本上陸。
第3章の「スマホは私たちの最新のドラッグである」には、YouTubeなどのソーシャルメディアやSNSが、
人をいかに中毒にさせるか、依存させるかということを徹底的に研究して作られたものである
ということについて書かれています。
「冷や汗をびっしょりかいて目を覚ますんだ。僕たちはいったい何を創ってしまったんだろうって。うちの 子供たちは、僕がスクリーンを取り上げようとすると、まるで自分の一部を取り上げられるような顔をする。そして感情的になる。それも、激しく。」(アップル社幹部)
『スマホ脳』より
まとめ
というわけで今回は、YouTubeをやめさせる方法についてお話ししました。
ちなみに、内閣府が毎年実施している、青少年のインターネット利用環境実態調査の令和3年度版によると、各年齢でインターネットを利用していると答えた比率は、以下の通りです。
令和2年 | 令和3年 | |
---|---|---|
0歳児 | 7.1% | 11.6% |
1歳児 | 17.2% | 33.7% |
2歳児 | 43.8% | 62.6% |
3歳児 | 60.2% | 66.5% |
4歳児 | 58.7% | 72.2% |
5歳児 | 66.0% | 81.0% |
令和2年と比較すると、特に2歳児は大きく増加していますが、それでも、2歳児、3歳児の場合、4割程度はインターネットを使っていないということもわかります。
これを多いとみるか少ないとみるか、判断は分かれるところかと思いますが、それぞれのご家庭の方針のもと、ベストな選択ができると良いと思います。
子どもと対話をしながら、自分の行動も見つめ直して、YouTubeとうまく付き合っていくことができるといいですね。
それでは今回はこのへんで!
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