モンテッソーリ教育で協調性がなくなるといわれる理由

みなさまこんにちは!

AMI国際モンテッソーリ教師のさちこです!

モンテッソーリ教育というと、

子どもの自主性を重んじる教育だよね。

協調性がない子になるって聞いたよ。

というコメントをいただくことがよくあります。

ということでで今回は

モンテッソーリ教育は気になるけど、協調性がなくなっちゃうのは困る!

という方に知ってほしい情報をまとめてお届けします!

モンテッソーリ教育が理解されていない

なぜモンテッソーリ教育で育つと協調性がなくなるといわれるのかというと、その理由は

モンテッソーリ教育がまだまだ理解されていないから

ということに尽きると思います。

実際、国際的にみても日本のモンテッソーリ教育は人口のわりに、かなり小規模です。

協調性という言葉を辞書で引くと

異なった環境や立場に存する複数の者が、互いに助け合ったり譲り合ったりしながら同じ目標に向かって任務を遂行する性質。

とあります。

結論から言うと、

モンテッソーリ教育を受けた結果として、協調性がない子になるということはありません。

なぜなら、モンテッソーリ教育のクラスでは、みんなのために花を生けたり、パンを焼いたり、お掃除をしたりとクラスメートを思いやる活動がたくさんあるからです。

また、モンテッソーリ教具のひとつである「絵カード」は2~3人で取り組むことが多いですし、「教具」を使うために机と椅子が用意されているモンテッソーリ教室では、レイアウトを変えるために、先生や友だちと協力して大きなテーブルやベンチを運ぶことも毎日の日課です。

クラスメートのために何かの活動をしたり、協力して作業する機会も多くあるにもかかわらず

「ひとりで黙々と作業をする」

「自分の好きなことだけやっている」

というイメージがひとり歩きし、誤解されているのが残念な現状です。

また、モンテッソーリ教育では、クラスにひとつしかない教具や道具が多いため、誰かが使っている場合には、その子が終わるまで順番を待つということが徹底されています。

そのため、

「自分が使いたいと思っても待つ」

ということを日常的に行っており

他者への配慮ができることはもちろん、協調性のある子になります。

協調性と同調性が混同している

ちなみに、協調性がない子にはなりませんが、

同調性がない子にはなります。

自由や自主性を重んじるモンテッソーリ教育で育った子どもたちは

「自分の自由があるのと同様に他人にも自由がある」

ということをよく理解しており、自分とは異なる意見や考え方に対しても寛容です。

そのため、自分が主張することも当然と考えており

他の人に意見を合わせる

とか

みんなと同じことをする

という同調性はありません。

モンテッソーリ教育で育つと協調性がなくなると言われる場合、

「同調性がない」ことを「協調性がない」

と言われている場合もあります。

日本社会では

「同調圧力」「空気を読む」といった言葉があるように

「同じであること」「普通であること」が重視される傾向にあります。

そのため、

学校で良い内申点をもらう

日本企業で昇進する

といった場合には同調性があるほうが有利に働く場合が多いかもしれません。

しかし、終身雇用制も崩壊し、年功序列型からジョブ型への変革が進んでいる現代、そしてこれからの時代において、同調性がどれだけ役に立つでしょうか。

これからの社会を生きていく子どもたちには

同調性ではなく協調性を身につける

ことが求められます。

同調性でなく協調性を身につけるために

かいよりはじめよ」

ということわざがあります。

物事は言い出した者から始めよという意味です。

こどもたちに同調性でなく協調性を身につけさせたいと思う場合、まずはお父さん、お母さん、そして、子どもと関わる全ての大人が考え方を変えていく必要があります。

もし、

「とにかくいつも空気を読んでいる」

「他の人と同じであることに安心する」

という思いがある方は是非一度、経済評論家の勝間和代さんの著書『断る力』を読んでみてください。

『断る力』は、自分を犠牲にしてまで上司の指示を忠実にこなす究極の優等生だった著者がいかにして自分の軸を取り戻し、よりよい人生に方向転換していったかという過程が記されているビジネスパーソン向けの本ですが、子育てをする上でもぜひ知っておきたい内容になっています。

特に、「なるほど~」と思ったのは、

  • 「問題集をひたすら解く」ような教育は考える力を失わせる
  • 同調はしやすいものと認識しなければならない
  • 「空気」を読んだ上で無視できる力をつける

というお話です。

また、勝間さんご自身が、御三家ではなく慶應義塾中等部を選ばれた際のエピソードもとても示唆に富むものでした。

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まとめ

ということで今回は

モンテッソーリ教育で育つと協調性がなくなるといわれる理由についてお話ししました。

モンテッソーリ教育が誤解される背景には

  • モンテッソーリ教育が理解されていない
  • 協調性と同調性が混同している

という現実がありました。

しかし実際には、協調性がなくなることはありません!

これからもひとりでも多くの人に本当のモンテッソーリ教育をお伝えしていきたいと思います!