こんにちは!さちこです。
妊娠中や出産直後の親戚や友達に会ったとき、いつも、伝えたいけど伝えられないことがあります。それは
そのベビー用品、使うの気を付けて!
ということ。
子どもの発達について様々な論文を読んだり、たくさんの子どもたちと関わったりした経験から、みんな当たり前のように使っているけど、本当は使わないほうがいいと感じるアイテムがいくつかあります。
しかしながら、「もしすでに買っちゃってたらどうしよう」とか、「もし誰かからプレゼントでもらってたらどうしよう」と思うとなかなか言い出せません。
そこで今回はまだベビー用品を買ってない方に向けて、買わないほうがいいアイテムを紹介します!
可愛いわが子のために様々なベビー用品を検討しているパパママや、孫の誕生に心を躍らせ、プレゼントを考えているおじいちゃんおばあちゃんへ。参考になったらうれしいです!
バウンサー
まずは、こちら。
バウンサーは、赤ちゃんがご機嫌に座っていられるということで、とても人気のアイテムです。最近は様々なメーカーからたくさんの種類のものが発売されているため、使っている方も多いのではないかと思います。
保育施設でも使っているところがあるのには驚きました!
泣いている赤ちゃんもバウンサーがあればニコニコに!
と、魔法のアイテムのように書かれているのをよく見かけますが、バウンサーには
- 姿勢が固定されているため、腰に負担がかかる
- 赤ちゃんが気に入るので、長期間・長時間使用することになってしまう
という危険性があります。
以下のようにバウンサーの危険性について指摘する研究者もたくさんいます。
バギー,ラック類は身動きできないような狭い所に子どもを入れ,ベルトで腰を締めるため,その使用によって子どもの運動能力の発達が遅れることや,体が地面と水平な状態が基本となるべき時期に坐位をとらせるため,脊椎への悪影響があるのではないかと言われている。
村野井均, 杉原一昭 『子どもの発達に及ぼす身体拘束的保育用品の影響』
赤ちゃんは、バウンサーに座ることで得られる視界の変化や、ゆらゆらとしたバウンサーの動きを好むため、ご機嫌で過ごすことができますが、運動発達や脊椎への悪影響があるということを大人は理解しておかなければなりません。
また、赤ちゃんがバウンサーにご機嫌で乗っているということは降ろすと不機嫌になることと表裏一体ともいえます。
降ろすとギャン泣きだからずっと乗せてるよ
よく寝てくれるので、夜もバウンサーです
といった声を聞くこともちらほら。
たいていのバウンサーには「2時間以上使用しないで下さい」といった注意書きがされています。これはメーカー側も赤ちゃんに負担がかかると認識していて、影響を気にしているからに他なりません。
常にこの使用時間を守れるのであれば良いですが、相手は赤ちゃんなのでそうはいきません。
2時間たったと思ってバウンサーから降ろすと泣き叫んでしまうため、どうしようもなくまたバウンサーにのせるということが起こるのは当然です。
腰に負担がかかり、運動発達を妨げるバウンサーですが、赤ちゃんはその乗り心地に依存してしまうため、なかなか推奨時間内での使用ができません。
バウンサーはそもそも買わない、使わないことを強くお勧めします。
おしゃぶり
「赤ちゃん」と聞くと、おしゃぶりをくわえた赤ちゃんが頭に浮かぶ人も多くないのではないでしょうか。
赤ちゃんグッズとして広く知られているおしゃぶりですが、
- ことばの発達の妨げになる
- 歯並びが悪くなる
といったデメリットがあります。
言語発達に関しては、例えばみなさんがストローでジュースを飲みながらしゃべることを考えてみてください。普通に話すときと比べると、使っている筋肉や舌の動きから発している音まで、まったく違うものになっていますよね。
赤ちゃんはある日いきなり話し始めるわけではなく、日々話すための練習をしています。泣くことによって発声器官も強化されるのでこれも練習の一環です。
おしゃぶりを使うことは、話そうとがんばっている赤ちゃんを邪魔していることであるともいえます。
また、歯並びに関しては、小児科と小児歯科の保健検討委員会による
おしゃぶりを使用している子どもは、使用していない小児と比較して上顎前突、開咬および乳臼歯交叉咬合の発現率が極めて高い。
小児科と小児歯科の保健検討委員会 おしゃぶりについての考え方
とのことです。
上顎前突はいわゆる出っ歯のことで、開咬とは奥歯をカチッと噛んでいても、前歯が噛めていない状態、乳臼歯交叉咬合とは上下の前歯の中央がずれている状態のことです。
最近、歯列矯正の広告をよく見かけるようになり、口も音の美しさに関心が高まっていることを感じます。見た目だけではなく、話すときや食べるときなど日常生活に支障が出ることもあるためおしゃぶりの使用は避けましょう。
歩行器
実は、歩行器は販売や製造が禁止されている国や地域もあり、その危険性について多くの議論がなされているものです。
歩行器の主な危険性は
- 歩行能力の発達を妨げる
- 転倒や転落といった事故が発生する
といったことが挙げられます。
最近よく見かける、つま先歩きの子や、ハイハイをしないまま歩くようになる子の原因のひとつが歩行器ではないかともいわれています。また、歩行器を使用していた子どもは転びやすいことも指摘されています。
②の事故の危険性について、東京都商品等安全対策協議会報告書に6カ月の女の子が歩行器でケガをした事例が載っています。
6カ月の女の子は、歩行器に乗ると足は着くけれど前には進めず、後ろに動く状態だったそうです。歩行器に乗った女の子がそれほど遠くに動くとは思わず、目を離していたところ、13段の階段から落下し急性硬膜外血腫と後頭骨骨折で8日間入院となったとのことでした。
一部の国や地域では使用や販売が禁止されている歩行器。使用すべきかどうか、購入する前にしっかり考えたいですね。
ベビーサークル
最後はこちら。
動き回る赤ちゃんを閉じ込めておくためのベビーサークルです。
よく、牛乳などの生産者さんのこだわり紹介欄に、「広大な牧場でストレスなく伸び伸びと育ちました」とあるのを見かけます。
家畜でさえ広々とした環境を与えようと意識されているのに、人間の子どもたちは檻の中に入れられてしまうなんて、なんだかかわいそうだなあと感じます。
ベビーサークルの商品説明にはよく、「子どもがパネルで楽しく遊べる」「赤ちゃんを守る」なんてことが書かれていますが、実際のところ「大人の都合で作り出された、おもちゃと子どもを放り込んで適当に遊ばせるための檻」ではないでしょうか。
ベビーサークルに入れているという安心感があるため、大人は子どもに注意を向けなくなります。
様々なものに触れ、自分で体をコントロールし、必死に育とうとしている子どもを閉じ込めておくことは、本当に子どものためになるのでしょうか。
まとめ
以上、買わないほうがいいベビーアイテム4選でした!
当たり前のように使われているものばかりですが、その必要性や危険性について考えるきっかけになったらうれしいです!